測量士補・測量士 過去問解答

【測量士 記述式解答】令和4年(2022)2-B-1. 観測図の作成

 電子基準点のみを既知点として 2 級基準点を 3 点設置し,それらを既知点としてトータルステーション(以下「TS」という。)を用いて, 4 級基準点を 4 点設置することとした。
 図は, 2 級基準点測量の平均図に 4 級基準点の新点の位置を模式的に示したものである。以下の条件を満たし,作業を効率的に行うことができる観測図を,解答欄の凡例に基づいて解答欄に作図せよ。

(条件)
・基準点測量の方式は結合多角方式とする。
・測量に用いる TS の台数は, 1 台とする。
・測点間の視通は良好とする。
・偏心点及び節点は設置しない。
・厳密水平網平均計算を行う。

解答・解説

(1)多角路線網の条件

 条件より、結合多角路線による4級基準点測量を計画する。多角路線網の条件は以下の通り。問題B-2では、下記より4項目解答する。ただし、NO.2,3は標準とする項目であるため、解答にならない。

NO. 項目 基準
1 既知点数 3点以上
2 既知点間距離 500m
3 新点間距離 50m
4 1路線の辺数 10辺以下(15辺以下)
5 路線長 500m以下(700m以下)
6 節点間の距離 20m以上
7 路線図形-1 外周路線の新点は、外周路線に属する隣接既知点を結ぶ直線から外側50°以下
8 路線図形-2 路線の中の夾角は、60°以上
※7,8路線図形

(2)多角路線網を作成する

 (1)の条件を満たすよう多角路線網を作成する。問題文に条件が記されているため、これらにも留意する。

① 既知点より新点へ路線を結ぶ

 結合多角路線であることから、既知点は3点以上使用します。よって、各々の2級既知点より最も近い4級基準点に路線を結びます。

② 網のバランスに注意し、多角路線を完成させる

 網のバランスに注意し、多角路線を完成させます。今回の場合、下記のような路線が条件に合致します。(典型的なY型路線である)

③ 水平角、距離測定を記入する。

 作成した路線図に、水平角、距離測定を記入し、観測図を完成させる。TS1台使用であり、新点4点より水平角、距離を測定する。水平角は必ず、時計回り(右回り)の観測を記入する。距離については、角観測と同時に測定することを考え、方向を記入していく。

 ここでは、国土地理院で公開している正解例を以下に示す。(距離観測、水平観測については別解がある可能性がある。要検討が必要)

 

参考ページ

 観測図の水平角、距離測定の入力は別解があると思われます。下記のマニュアルに観測図の一例があります。参考にしてみてください。

【国土地理院HP】平成26年度5月 電子基準点のみを既知点とした 基準点測量マニュアル 標準様式・記載要領

R4年度 測量士 過去問解答

No.1No.2No.3No.4No.5No.6No.7No.8
No.9No.10No.11No.12No.13No.14No.15No.16
No.17No.18No.19No.20No.21No.22No.23No.24
No.25No.26No.27No.28択一総評 記述総評  
2-B-12-C-22-D5-B5-C-25-D-4

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