こんにちは、管理人です。梅雨が少しずつ近づいてきているのか、雨の日が多い気がします。さて、本日は、令和4年(2022)測量士試験 記述式試験の総評・感想を書いていきます。
私が受験の際、2.基準点測量、5.路線測量を選択したため、この二つの総評のみとなります。ご了承ください。
1. 各問題、個人的難易度と解いた感想
以下に、問題ごとの個人的難易度と解いた感想を書いていきます。個人的難易度の評価は以下の通りです。
- A: 測量士を合格するなら、必ず解けなきゃいけない問題。
- B: 少し勉強すれば確実に点になるかも。
- C: 測量士レベルでは少し難しいかも。捨て問になりうる。
難易度の評価は、優しい・・・A<B<C・・・難しい
大問 | 問題 | 難易度 | 個人的感想 |
1 | A | A | 基本問題。過去問で何度も出ているので完答 |
B-1 | A | 測量の分類問題。条文を理解していればそこまで難しくない。 | |
B-2 | B | 頻出論点ではあるが、対策を怠ると答えられないものもちらほらある。過去問をもとに対策を。 | |
B-3 | A(B) | 深く考えずに、普段の測量作業の安全対策を書けばよい。 | |
B-4 | A | ただの文脈問題である。語句があるので優しい | |
C-1 | A | 公共測量の手続き。いつもと同じ形式の穴埋め問題 | |
C-2 | A | ほぼ毎年答えさせる問題。完答したい。 | |
C-3 | B(C) | この穴埋めはしんどい。過去問でも表自体は載せることがあったが、自分で穴埋めするとなると結構難しい。 | |
C-4 | B | 選択2.基準点測量を勉強していると答えやすい。 | |
D-1 | B | JPGISの製品仕様書の勉強をしていないと全く答えられない。 | |
D-2 | B | 同上。 | |
D-3 | B | 同上。 | |
D-4 | A(B) | 昨年と測量種別が変わっていることに注意。昨年も類題が出たので、勉強していた人はラッキー。 | |
2 | A-1 | A | 改めて聞かれると答えづらいところもあると思うが、作業工程は例年出ているので、確実に点数にしたい。 |
A-2 | A(B) | 準則から共通する事項を答えればよい。 | |
A-3 | B | 少し問題の意図が分かりずらい。 | |
A-4 | A(B) | 図名は答えることができる。理由もその図の役割を勉強していれば答えられる。 | |
B-1 | B | 令和2年のTS問題と同様。過去問で出た分解答しやすいのでは? | |
B-2 | B | 頻出なので、路線計画の際考慮すべき事項は暗記必須。 | |
B-3 | B | いきなり3級設置でいいは、今年から正解になるのだろうか? | |
C-1 | A | 過去問でも出題された穴埋め問題。 | |
C-2 | B | 令和2年度で出題された問題。今回は過去問であったため、解答できた人が多いのでは? | |
C-3 | B(C) | 離島など?国土地理院の解答を待ちたいと思います。 | |
D-1 | A(B) | 観測方程式の立式。基本問題。 | |
D-2 | B | 過去問と似たような手順で解ける。 | |
D-3 | B | 同上。 | |
5 | A-1 | A | 基本的な穴埋め問題 |
A-2 | A(B) | 昨年度の計算問題を文章で答えるだけである。 | |
A-3 | A(B) | 準則の内容を答えればよい | |
A-4 | B | オ~キが埋めにくい穴埋め。準則を確認する。 | |
A-5 | A(B) | 設計やっている人だと、答えやすい問題。 | |
B-1,2 | A(B) | いつものクロソイドの計算問題。計算ミスだけ注意。 | |
B-3 | A(B) | 符号の方向と計算ミスに注意して解答する。 | |
C-1 | A(B) | 基本的な穴埋め問題。 | |
C-2 | A(B) | 毎年恒例の問題。 | |
C-3 | A(B) | これも頻出問題。しっかり記述できるようにする。 | |
D-1 | A(B) | 汀線測量はあまり勉強していないかも。 | |
D-2 | B | それぞれの項目について、準則の理解、記述の暗記が必要。 | |
D-3 | B | あまり聞かれたことない問題。名前は答える問題が多かったが・・・ | |
D-4 | A(B) | 令和2年の類題。確実に解けるようにしたい。 |
2. 総評・感想
7割程度過去に出題されたことがあるような問題でした。令和2年度(2020)の記述式試験に近い感じがしました。そのため、過去問をしっかり勉強した人であれば、5~6割程度はとれる試験になっていたのではないでしょうか。択一式で8割以上とっていれば合格できた試験になっていたと思います。
しかし、過去問がほとんどといっても理解しないと解けない問題の作りになっています。例えば、2-Cのバイリニア補間法は、今回は格子2マスになっていますし、2-Bの平均図作成問題では、1点増えています。小手先の暗記に頼らず、理解して問題を解くことが重要だと思います。
逆に、勉強分野にかすってないと回答もできない暗記問題もあります。例を挙げるなら、1-C、1-Dでしょうか。特に1-Cは解答できた人は少なく、平均点を下げる要因になっていると思われます。1-Dは、択一式対策でJPGISを深く勉強した人であれば、点数にたどり着けたのではないでしょうか。(午前中の択一のJPGISが易しかった分、記述式で深く掘り下げたのかもしれません)
記述式の対策も、択一式と変わらず過去問を利用した知識体系化が有効だと思います。測量の分野は広いように見えて、準則からしか出ませんので、なかなか新問題を作るのに苦労しているようです。過去問を繰り返し解けば、今年みたいに焼き回しで出題されますので、おのずと合格ラインに達することができると思います。