測量士・測量士補

【測量士】令和5年(2023)択一試験 総評「最新技術の測量と、ご無沙汰問題が目立つ試験」

 こんにちは、測量士補・測量士試験が終わり、測量士の総評も書こうと思って、1カ月たってしまいました。もう梅雨入りです。

いつもどおり、問題を見た感想を書いていこうと思います。よろしくお願いします。

1. 各問題、個人的難易度と解いた感想

以下に、問題ごとの個人的難易度と解いた感想を書いていきます。個人的難易度の評価は以下の通りです。

  • A: 測量士を合格するなら、必ず解けなきゃいけない問題。
  • B: 2択位までは絞れるはず。少し勉強すれば確実に点になるかも。
  • C: 測量士レベルでは少し難しいかも。捨て問になりうる。

難易度の評価は、優しい・・・A<B<C・・・難しい

問題番号 難易度 個人的感想
1 B eが誤りと見抜くのは簡単なので、実質2択。素直にaと答えられたかどうか。
2 A 過去に何度も出ている座標系の選択問題。確実に解答したい。
3 A(B) 符号化はxmlと理解していれば、答えられる。5.は多分初出の選択肢
4 A 行列の基本問題。今回は式まで与えられている。
5 A 正規分布の式だけうろ覚えかもしれない。あとは簡単。最近統計学をよく聞くなぁ。
6 A 高さ、水平距離に関する基本問題。
7 B 5,6年前はよく出ていた問題。ご無沙汰のため答えられられなかった人も多かったか。
8 B これも昔よく出てた問題。過去問で解いていれば答えられる。
9 A(B) cの選択肢。去年も出たような…。eはしれっと「単独測位」と書いてあるので誤り。
10 A いつもの計算問題。
11 A(B) 誤りの選択肢がよく出題されている内容なので、答えやすい。
12 B 勉強してないってことで勘で答える人が多かったのでは?結構忘れている人が多いと思います(私もそうでした)
13 B 測量士補っぽい問題。これも忘れてした人多いのでは?
14 A(B) どんだけ毎年出すんだ…。そろそろ変わりそう。
15 A(B) GNSSを用いた現地測量の基本問題。高さは20mmではない。
16 A(B) 地上レーザー測量の準則を勉強してれば答えられる。
17 A いつもの重複度問題。
18 B UAV写真点群測量のマニュアルを読んでないと厳しい。
19 C 初出の計算問題。航空レーザ測量やったことなければ、答えだせないでしょ。
20 B 車載レーザ測量のマニュアル読んでないと厳しい。
21 B ペーロケ問題。南から北へ投影と書いてあるから、少しめんどくささそうな問題。
22 A(B) 過去問でも問われた選択肢。学習していれば解ける。
23 B 意外と答えられない問題かもしれない。
24 A(B) 何回も問われている基盤地図情報の問題なので得点したい。
25 A 基本的なクロソイドの計算問題。
26 B 補助基準点の論点が少し細かいか。
27 A いつもの座標法の計算問題。
28 B 準則通りだが、論点が少し細かい気がする。

2. 総評・感想

 ざっと問題見て評価したところ、A:8問、A(B):9問、B:10問、C:1問となりました。Aの正答が8割、A(B)が6割、Bが4割程度、Cが2割程度だとすると、16問程度昨年よりはちょっと難しい程度でしたが、そこまで難化したという印象は受けませんでした。

 今回の試験では、H28~H30年度の試験でよく出題された問題が、久しぶりに出ています。NO.7、8などが該当します。昔の問題を出して少し平均点を下げようという意図もあったのでしょうか。

 一方で、最新技術の問題、UAV、地上レーザ、車載写真レーザ測量(NO.16、18、20)など、ほとんどの受験生が経験しえない測量問題も出てきています。この種の問題は今後も増えていくと考えられますので、最新のマニュアル、参考書をもとにしっかりと勉強する必要があると思います。

 ただし、今回の試験は選択肢自体は優しいものが多かったと思います。ポイントを外さず勉強できた方は、かなりのよい得点がとれたのではないでしょうか。午後の問題もぶっ飛んでむずかったわけではなさそうなので(まだちゃんと見てない)、測量士の合格率は、昨年度同様15~20%程度に落ち着くと思います。あと1カ月結果を待ちましょう。

3.参考ページ

【測量士】試験突破のポイントを伝授:マーク試験は満点を狙おう。
【測量士 合格体験記】合格までのプロセスを振り返ってみる。

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