測量士・測量士補 分野別解説

【測量士】試験突破のポイントを伝授:マーク試験は満点を狙おう。

こんにちは、測量士・測量士補試験まで1か月を切りました。まだ、全然合格できると思うので、受ける人は、勉強頑張ってください。

さて、本日は測量士の試験突破ポイントを書こうと思います。測量士は、合格率10%程度の狭き門、測量経験者でないととるのは難しい・・・と思う方も多いかもしれません。

しかし、ポイントを押さえて勉強できれば、経験がなくても受かることは十分可能だと思います。私もほとんど測量経験がない中で、一発合格してますので。試験突破の参考にしてもらえればと思います。

1. 試験内容、合格率を知ろう

(1)作成方針

管理技術者として必要となる、測量技術及び測量成果の管理・評価に関する知識を問う。

国土地理院HP-測量士・測量士補試験問題作成方針より

(2)試験内容・配点・合格基準

[1]午前の試験は、択一式とする。出題数は計28問とする。
→1問25点  合計700点満点

[2]午後の試験は、記述式とする。出題数は、必須問題1題と選択問題4題(基準点測量、地形・写真測量、地図編集、応用測量)とし、設問数をそれぞれ4問の計20問とする。

[3]選択問題は、4題のうち2題を受験者が任意に選択できるものとする。
必須問題300点、選択問題200点×2 合計700点満点

★ 合格基準:択一式が400点以上、かつ択一式と記述式の合計が910点以上

国土地理院HP-測量士・測量士補試験問題作成方針より

(3)合格率

令和元年(2019) 14.8%
平成30年(2018) 8.3%
平成29年(2017) 11.7%

国土地理院HPより

測量士補と大きく異なる点は、以下の2点ではないでしょうか。この2点が、測量士試験が「難関」と言われる要因になっています。

  • 管理技術者としての知識が問われる。よって、測量作業のみならず、精度管理(つまり、誤差の取り扱い)を理解できているかどうかが問われる。
  • 記述式の試験が午後にある。よって、マークの運、選択肢の絞り込みだけでは合格できない。

2. 試験突破の戦略:マーク試験で満点を狙おう

午後に記述式試験がある測量士試験ですが、試験突破のカギは「マーク試験」です。試験合格を狙うなら、「マーク試験で満点をとること」を目標に勉強してください。

以下、その理由を説明します。

まず、それぞれの試験の配点と合格基準を振り返ってみます。

択一式(午前部):700点 28問出題 1問25点
記述式(午後部):700点(必須:300点、選択肢:200×2点)

★ 合格基準:択一式が400点以上、かつ択一式と記述式の合計が910点以上

国土地理院HP-測量士・測量士補試験問題作成方針より

1600点中、択一式・記述式問わず、910点とれば合格です。ここで、択一式を500点(20/28)と700点(28/28)とった時の、記述式で必要な点数を出してみます。

択一式 点数 記述式 必要点数 合計
500/700 410/700 910/1600
700/700 210/700 910/1600

ここで、記述式でどれくらい点数を稼げるかという問題になりますが、正直言って4~5割をとるのは、さほど難しくないです。なぜなら、記述式の問題は、過去問題の焼き回しが5割程度あり、過去問をしっかりやっていれば十分対応可能だからです。

一方で、6~7割とろうとすると、急に難易度があがります。半分程度の新問は大体点数が入らない、もしくは過去類題も点数が入らない可能性があるため、記述式で6割の壁は非常に高いと思ってください。

必須問題:200/300、選択1:100/200、選択2:100/200で記述式400/700ぐらいしかとれません。このとき必要になってくる択一式の点数は、525/700以上、ほぼ8割です。

よって、「択一式で満点をとる勉強をする」ことで、試験本番で確実に8割以上をとれるようにすることが、測量士合格に対して、最も重要となってきます。

3. 択一式で満点を取る勉強法

択一式で満点を取る勉強法として、ポイントを2つご紹介します。

  • 過去問を利用し、4~5年分の問題を解けるようにする。
  • 誤差伝搬、相互偏心などの計算問題を理解して解けるようにする。

① 過去問を利用し、4~5年分の問題を解けるようにする。

基本的な勉強方法は「測量士補」と同じです。過去問を4~5年分使用し、確実に解けるようにしてください。

ここで、重要なのは「その過去問に関連する周辺知識も同時に習得すること」です。過去問の類題であっても、選択肢は変えられています。周辺知識も同時に勉強しておけば、選択肢の正誤も見つけやすくなります。

以前、択一式試験の勉強方法について、記事にしましたのでこちらをご参照ください。

<参考ページ>
【測量士・測量士補】試験対策:マークシートに効果絶大な勉強方法

② 計算問題を理解して解けるようにする。

択一式には、毎年、10問ほど計算問題が出題されます。満点を取るには、計算問題を理解し、確実にとる必要があります。

「測量士補」と同様、座標法による求積問題、写真測量のオーバーラップ等の計算問題もでますが、特に測量士では、誤差に関する問題が出題されます。

この誤差を取り扱う問題で諦めてしまう方が多くいるのではないでしょうか。私も、非常に苦労した分野です。

以下のページに、測量士で出題される誤差問題の基礎知識を掲載しています(掲載予定です)。参考にしてみてください。

<参考ページ>
準備中

また、本で勉強したい方は、以下の書籍がおすすめです。比較的優しく誤差の取り扱いについて、掲載されています。

4. まとめ

  • 測量士合格のカギは、「択一式試験」満点をとれるよう準備を進めよう。
  • 択一式満点のために、過去問を解こう。
  • 過去問出題の周辺知識も同時に習得しよう
  • 計算問題は確実に解けるようにする。捨て問は作らない。

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