公共測量におけるトータルステーションを用いた1級基準点測量において、図に示すように、標高16.10mの点Aと標高94.70mの点Bとの間の距離及び高低角の観測を行い、表の観測結果を得た。Dを斜距離、αAを点Aから点B方向の高低角、αBを点Bから点A方向の高低角、iA・fAを点Aの器械高及び目標高、iB・fBを点Bの器械高及び目標高とするとき、点A、点Bの間の基準面上の距離は幾らか。
ただし、地球の平均曲率半径は6,370km、点A、点Bのジオイド高を平均した値は43.00mを用いるものとする。また、Dは気象補正等必要な補正はすでに行われているものとする。

αA | 3°59′45″ |
αB | -4°00′15″ |
D | 1,125.400 m |
iA・fA | 1.650m |
iB・fB | 1.650m |
解答
問題条件を、ジオイド面、楕円体面を加えて図で表すと以下のようになります。

① A~Bの水平距離を算出する
$$L=D\cos{\frac{\alpha_{1}-\alpha_{2}}{2}}=1125.400\times{\cos{4°}}=1122.65402$$
② A~Bの基準面での距離を求める
基準面の距離とは、楕円体面上の距離に該当する。地表面の水平距離を楕円体面上に投影する場合、以下のような三角形の相似関係を考える。

上記の関係からA~Bの基準面距離Sを求めると
$$S=1122.654\times{\frac{6370000}{6370000+43+\frac{16.10+94.70}{2}}}=1122.6366$$
以上より、AB間の基準面上での距離は、1122.634m(答)
R5年度 測量士 過去問解答
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