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【RCCM 合格体験記】令和3年度 RCCM試験を振り返ってみた。

 こんにちは、梅雨に入り、ジメジメして参りました。

 さて、6月17日にRCCMの申し込みが締め切りとなり、試験対策を始めようとする人もいるのではないでしょうか。先日、問題Ⅲの6題が公表され、今年の論述対策を始めようとする人もいると思います。

本日は、昨年のRCCM試験を振り返っていこうと思います。勉強期間、対策方法などの参考にしてみてください。

1.受験動機

建設コンサルタント業界において、資格面では「技術士取得」を最終目標とすることはよくあります。しかし、技術士2次試験のハードルは高く、いくつかのステップアップが必要となると思います。RCCMは、合格率こそ高めですが、管理技術能力など技術士になる上で必要な能力も試されます。

 今回私は、RCCM取得を通じて、技術士試験で問われる管理技術能力も勉強できればと思い、RCCMの受験をしてみました。しかし、初めてのCBT試験ということもあり、結構大変な試験でした。

2. 試験申し込み

 RCCM試験の特殊なところを一つ挙げるとすれば、申込書に書いた職務履歴書がそのまま問題として問われるところです。近傍数年分の職務履歴の業務名、履行期間、概要を記載します。実際に答案作るところまでは考えていませんでしたが、後に困らないようできる限り多くの業務を記載しました(各年度3業務まで記載可能)。

 この際、重宝したのがテクリスです。記載事項が一通り載っているので、概要のところを少し文章修正しつつ、申込書を作成しました。ただし、業務の正式名称を記載してしまうと、どれも似たりよったりの業務名になってしまいます(例えば、令和〇〇年度 県単調査(道路事業)に伴う設計業務委託など)。そこで、上司に聞いたところ、業務名は、正式なものを記載しなくてもよいということだったので、解答しやすいよう適宜変更して記載しました(例えば、令和〇〇年度 法面対策検討業務など)。

3. 試験日程予約

 昨年度よりCBT試験となり、9月、10月の2か月間で自分の都合に合わせて、試験日を選択できるようになりました。

受験日時:9月1日~10月31日のいずれかの日時に、RCCM試験(A)、RCCM試験(B)を受験。
予約期間:7月4日~10月31日

RCCM 資格ホームページ 受験の手引きより

 私の場合、勉強時間を長めに取りたかったので、10月後半にいずれの試験も予約しました。しかし、考えることはみんな同じです。予約時期が遅くなればなるほど、予約が取れなくなってきます。計画は早めに立てることがお勧めです。

 RCCM試験は、下記のように試験A,Bに分けられます。同日に2つ受けてもよいし、2日間に分けることもできます。

下記の2つの試験を実施する。RCCM 資格試験は CBT で実施する。

RCCM試験A(130分):問題Ⅰ、問題Ⅱ
RCCM試験B(130分):問題Ⅲ、問題Ⅳ

問題Ⅰ:受験する専⾨技術部⾨の業務経験(記述式)
問題Ⅱ:業務関連法制度、建設⼀般の知識、技術者倫理等(択一)
問題Ⅲ:管理技術力(記述式)(事前テーマより、1題出題)
問題Ⅳ:⼟⽊関連の基礎的技術知識と受験する部⾨の専⾨技術知識(択一)

RCCM 資格ホームページ 受験の手引きより

それぞれの問題のいずれについても配点の50%以上を得点し、且つ総合点で60%以上を得点すること

令和3年度 RCCM合格発表ページより

 上記、すべての試験を同日に受けてしまうといずれかの試験が片手落ちになってしまい、合格点を割る恐れがあると考えました。そのため、試験A,Bで日程を分け、それぞれの勉強時間を確保してうえで、受験するよう日程調整をしました。

 そして、試験を受ける順番ですが、私は試験B→試験Aとしました。理由は下記の通り。

  • 試験の合否に大きくかかわる問題Ⅲ、Ⅳを最初に集中的に勉強したかったため。
  • 問題Ⅰ、Ⅱは例年問題が固定されているため、試験Bが終わった後でも、1週間程度で対策できると考えたため。

 そこで、試験Bを受けた1週間後くらいに試験Aを設定し、ともに集中的に勉強する戦略をとりました。

4. 試験B(問題Ⅲ、問題Ⅳ)の対策(約3週間)

 管理技術力、専門知識と難度が高い試験Bより、勉強を始めました。勉強期間は約3週間程度でした。

① 問題Ⅲの対策

 与えられたテーマに対して1600文字以内で論述します。昨年度より、事前公表となった影響もあり、対策がしやすくなった問題となりました。しかし、試験では6テーマのうち、いずれかランダムで1テーマ出題されるので、確実に合格するためにはすべてのテーマについて解答を用意する必要がありました。私が行った勉強内容は以下の通りです。

1)プリンターの購入

  まず、勉強を開始するにあたり、プリンターを購入しました(笑)。いきなり、「何やってるんだこの人・・・」と思われるかもしれませんが、大量に資料を印刷すると思い、購入しました。

 上記のプリンターを購入しました。使い心地は可でも不可でもなく、といった感じです。合わせてインクカートリッジ(特に黒と青系)を購入しておくのがお勧めです。国交省の資料が青系統多いもんで・・・

2)国交省ホームページより大量に資料をダウンロード、印刷する

 問題Ⅲの元ネタは、大体国交省に資料が落ちています。サイト内検索により、問題指定のキーワードを入力し、出てきた資料をダウンロードし、一つのフォルダにまとめました。私はパソコン上でものを見るのが苦手な人間のため、資料を印刷し、問題点と解決策を抽出しました。前段でプリンター買ったのはこのためです。いやー3万円ほどの高い出費でした。

3)すべてのテーマについて解答を作成する

 6テーマすべてについて、解答を作成しました。解答の作成手順については、別の記事で解説します。RCCM試験対策の中で、これが一番大変でした。できれば、もう少し余裕もって時間取った方がよかったなと思います。3週間でぎりぎりです。覚える時間はなく、一通り解答作ったら、そのまま試験くらいのスケジュールでした。

 実践した勉強方法を、こちらに詳しくまとめました。参考にしてみてください。

【RCCM】実践した問題Ⅲの勉強方法を紹介!!

続きを見る

② 問題Ⅳの対策

 問題Ⅳは、基礎知識問題と専門知識問題に分けられています。ともにネット上で落ちている過去問で対策しました。勉強方法は、今回は、正誤付きの選択肢をつくって、暗記・知識整理する方式をとりました。ほとんどが過去問からの出題、かつ問題Ⅲに時間を割く必要があったため、できるだけ時間をかけない勉強方法を利用しました。

 参考図書ですが、基礎知識問題は、ネットで検索した方が早いため、利用しませんでした。一方、専門知識問題(道路)は、ほとんど道路構造令の文言そのまま出ていましたので、「R3.道路構造令の解説と運用」で勉強しました。

5. 試験A(問題Ⅰ、問題Ⅱ)の対策(約1週間)

 試験Bが終了した後、試験Aの対策を始めました。勉強期間は、1週間程度。正直もう少し時間が欲しかったなと後悔しました。(涙)

① 問題Ⅰの対策

 経験論文のため詳しくは書けませんが、業務でやったことを技術的問題、業務上の問題へ分解、整理して解答を作成しました。上司に答案を見てもらうのが、合格の近道だと思います。ちなみに私はそんな時間なかった(前日くらいに解答作成)ので、そのまま特攻しました。

② 問題Ⅱの対策

 業務契約、共通仕様書、白書などから幅広く出題されます。こちらも過去問を中心に勉強を行いました。共通仕様書、白書等少し内容がおおざっぱで勉強が大変だったので、こちらももう少し時間が欲しかったですね。

6. 試験当日

 私自身、人生初のCBT試験でした。下記のページでCBT試験について書いてますので、ご参照ください。

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【RCCM】CBT試験の特徴と注意点をまとめてみた。

続きを見る

 よく試験会場で最後の追い込みをする人もいるかと思います。しかし、CBT試験では、会場に着いたら即試験の準備をさせられます。最後追い込みしたく、色々持ってたんですが、無意味に終わりました(笑)。今後注意したいと思います。

 試験の時間配分的には、結構ギリギリでした。以前の試験に比べ、パソコンで解答する分早く解答できますが、その分時間制約を厳しくしてきています。タイプスピードが遅い人にとって、結構大変な試験と感じました。

 また、周りの環境には当たりはずれがあると思います。試験Bのときは、周りが静かで結構快適に受験できたのですが、試験Aのときは周りがうるさくて集中できませんでした(涙)。後々思い返すと、係員呼んで注意してもらった方がよかったと思います。

7. 試験結果

 試験Aのとき集中ができず、時間ギリギリになってしまったのですが、なんとか合格することができました。問題Ⅲも準備した中で一番書きやすいテーマが出題されたので、運がよかったと思います。

 合格した後、登録が必要になります。4月には登録を間に合わせたいという方は、早めに書類を整えることをお勧めします。登録証が届くまで半月程度かかってしまいます。私の場合、結構ゆっくりしてたので、大分登録は遅くなってしまいました。

8. まとめ

  • 勉強期間:1カ月(試験A:1週間、試験B:3週間)
  • 勉強方法:過去問整理、暗記、国交省資料の取りまとめ
  • 使用テキスト:R3.道路構造令の運用と解説
  • 試験結果:合格
  • 試験のポイント:問題Ⅲの記述をすべて準備する。
            択一式試験で点数を稼ぐ。
            論述問題はだれかに読んでもらう(未実施)

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