測量士・測量士補 分野別解説

【測量士・測量士補】  単曲線の性質(路線測量)① 単曲線の基本構成について カーブがきつい(ゆるい)ってどういうこと?

こんにちは。書きたいネタがあるけど、あまりに難易度が高すぎて書けないこの頃です。誰か基準点体系について教えてください。(←1~4級基準点の体系について書こうとして、挫折した人間)

本日は、測量士補の試験でよく出される単曲線の性質について説明します。

単曲線の基本構成

まず、単曲線の基本的な要素の説明をします。単曲線の場合、カーブは折れ線に内接する円弧で描かれます。

道路設計の際、線形は、まず折れ線で決定していき、交会点(IP; Intersection Point)を決めます。そして、IPを頂点とし、各々の線分に接する円弧を描くことでカーブを決定します。このとき円弧の始まりを円曲線始点(BC;Beginning Curve)、終わりを円曲線終点(EC;End Curve)と呼びます。とりかえず、ここでは、この3つの要素だけ覚えておくことにしましょう。

 

カーブの大きさを決める要素。
交角(IA)と円弧長(R)

それでは、次に単曲線のカーブの大きさを決める要素についてみていきましょう。まず、上図で矢印で表す角、これは交角(IA;Intersection Angle)と呼ばれています。この角度は、円弧の中心角と等しい性質を持っています。よく試験の問題を解くために使用するので、覚えておきましょう。

一方、車のハンドル操作に関わってくるのは、円弧の半径(R)です。下図は、IAが等しく、半径Rが異なる円弧による単曲線カーブです。一見、どっちがきついカーブ?と聞かれて困るかもしれませんが、半径が短いほうが、同じ折れ角(すなわちIA)の曲がりを、短い円弧長で曲がっていかなければいけないので、円弧半径が小さいほうが、ハンドル操作が大きくなる、すなわちきついカーブとなるわけです。

まとめ

単曲線の基本構成について、今回の記事をまとめます。

  • 単曲線カーブは、直線部の折れ部に内接する円弧を組み合わせたもの。
  • 直線部の折れ点:IP、カーブの始まり:BP、カーブの終点:EP
  • 直線部の折れ角:IA、IAが大きくなると、カーブ延長が長くなる。
  • 円弧半径(R)が小さくなると、ハンドル操作が大きくなる。
  • 総じて、IAが大きく、Rが小さい単曲線がきついカーブといえる。

 

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