こんにちは、久しぶりのCADオペレータ記事になります。本日は、土木CADオペレータが、業務に携わるうえで役立つ資格をまとめていきたいと思います。
(1)測量士補
いきなり「CAD使うのに、どうして測量の資格が必要なんだ?」と怒られるかもしれませんが、技術者目線で一番取得してもらいたい資格は「測量士補」です。理由を下記に示します。
1. 地図に関わる知識が必要になる。
2. 土量計算、面積計算など路線測量に関わる補助作業の知識が必要となる。
3. 人手不足のとき、外業の手伝いを行えるようになる
以前の記事(【土木実務】CADオペレーターの仕事③:真にCADオペレーターに期待すること。)でも、「土木CADオペレータの仕事は、若手技術者の仕事とほぼ同義」と書きました。そのため、土木の基礎的な知識、とりわけ測量に関わる知識はどうしても必要になります。
特に、土木CADを取り扱う上では、「平面直角座標系、ベクターデータ、GIS、断面図作成など」測量士補で学習する内容が必ず付きまといます。CAD自体は操作していれば慣れていきますが、こういった知識に関しては、どうしても勉強が必要になります。
また、測量士補を取得していれば、測量の担当技術者にもなれます。人手不足のとき、外業の手伝いもできますので、会社から非常に重宝される存在となると思います。
当サイトでは、測量士補の過去問解答も数年分掲載しています。CADオペレータとして働く方、また転職を考えている方の勉強一助となれば幸いです。
<資格概要>
項目 | 詳細 |
試験名称 | 測量士補試験 |
受験資格 | 年齢、性別、学歴不問。誰でも受験可能 |
試験日時 | 例年 5月第3日曜日 (令和4年度 5月15日) 午後1時30分~午後4時30分 |
試験形式・試験内容 | 択一式 28問 (1)測量に関する法規 (2)多角測量 (3)汎地球測位システム測量 (4)水準測量 (5)地形測量 (6)写真測量 (7)地図編集 (8)応用測量 |
受験費用 | 2,850円 |
受験詳細内容 | 【国土地理院HP】測量士・測量士補試験に関する案内 |
過去問掲載(5年分) | 【国土地理院HP】測量士・測量士補試験の試験問題及び解答 |
<参考図書>
<通信講座>

<参考ページ(本ホームページ)>
測量士・測量士補コンテンツ
(2)CAD利用技術者試験(1級、2級)
CAD専門の資格もあります。公式ガイドブックも販売されており、CADに関する知識を整理することができます。しかし、試験問題を見ると機械・建築系の資格のようで、土木CADには当てはまらない部分も多々見られます。CADの一般知識、製図の基礎知識を身に着ける資格として利用するのがよさそうです。
CAD資格には、1級、2級があります。2級に関しては、CAD基礎知識(機械、建築共通)、1級は(機械、建築、トレース)に分かれます。土木CADはトレースを行うことが多いので、1級の受験を考えている方は、トレースで受験するのが良いでしょう。
また、昨今のBIM/CIMの流れから、3次元CAD利用技術試験も実施されています。こちらも機械、建築系の資格になりますが、3次元CADの基礎知識に関しては共通の部分もありますので、その体系化を後押ししてくれる資格になっています。
<資格概要>
項目 | 詳細 |
試験名称 | CAD利用者試験 |
受験資格 | 2級:年齢、性別、学歴不問。誰でも受験可能 1級:2級合格者 |
試験日時 | <2級> 随時実施(申し込み時に任意選択) 2022年4月8日(金) ~2023年3月31日(金) <1級 2次元> 前期:2022年6月12日(日) 後期:2022年11月6日(日) <1級 3次元> 前期:2022年7月17日(日) 後期:2022年12月11日(日) |
試験形式 | <2級> 筆記試験(60問) (CBTシステムによる多肢選択方式) <1級 2次元> 実技試験+筆記試験(25問) CADシステムを使用した実技問題(DXFデータを保存したフラッシュメモリを提出)と専門知識を問う筆記問題。 <1級 3次元> 3次元CADソフトを使用したモデリング 作成したモデルの体積、表面積などを測定し、解答群の中からもっとも近い値を選択し、マークシートに記入。 |
受験費用 | <2級> 2次元:6,050円(税込み)、3次元:7,700円(税込み) <1級> 2次元、3次元:16,500円(税込み) |
受験詳細内容 | 【一般社団法人コンピュータ教育振興協会】CAD利用技術者試験 |