【測量士・測量士補】多角測量の原理②:新点座標の計算

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こんにちは。梅雨入りし、雨の日が続いています。日が長いのに少し残念ですね。さて、今回は多角測量における新点座標の計算について、記事にしていこうと思います。私もそうでしたが、ここで分からなくなる人が多いと思います。ゆっくり丁寧に説明できればと思います。

2020/1/4 一部誤字を修正。

前回の記事では、新点を定める要素について説明しました。
【測量士・測量士補】多角測量の原理①:新点を定める要素

今回は、これらの要素を用いて、実際に新点の座標を求める手順を説明します。

1. 新点の方向角を計算する。

まず、最初に新点の方向角を計算する作業をします。前の記事で多角測量には2つの角度を用いると書きました。

①水平角:既知点(後視点)と新点間の角度。現場で実際に観測する角度。
②方向角:真北と点間の角度。新点座標を計算するのに用いる角度

実際に、現場で測定されるのは水平角ですので、新点座標を計算するためには、方向角の計算が必要です。しかし、①の角度だけでは、②を求めることは不可能です。

上記の角度に加え、③既知点の方向角が必要となります。(ここで、③と区別するために、①、②には新点の・・・とつけます)

ここで、点Pにおける①新点の水平角③既知点の方向角から、②新点の方向角を求めることを考えてみましょう。上記の図をよくみて、①・②・③の角度の関係性を考えると、以下の式が成立することがわかると思います。

②新点の方向角θ2 + n × 360 =新点の水平角θ1+ ③既知点の方向角θ3

③と①の角度を足すと、ぐるっと1周して②の角度になっていますね。上図の場合は、ぐるっと1周してますので、①と③を足した角度から、360°を引くと②となります。

②新点の方向角θ2 = ①新点の水平角θ1 + ③既知点の方向角θ3 -360°

2. 新点の方向角と点間距離で座標を計算する。

新点の方向角が求められたら、点間距離と方向角を用いて新点座標を計算してみます。ここで、座標系の決まりについて思い出してみましょう。

【測量士・測量士補】座標系の利便性
【測量士・測量士補】座標系の種類

公共座標(平面直角座標系)では南北方向をX軸(北を正)、東西方向をY軸(東を正)とします。Pの座標を(x,y)とするとき、新点A1の座標を求めていきます。

例のごとく、三角関数を使用します。方向角θ2点間距離Sを用いて、新点A1が、Pにx軸方向にScosθ2y軸方向にSsinθ2を加えた座標であることがわかります。すなわち、新点A1の座標は、A1(x+ Sconθ2、y+sinθ2)と計算できます。

以上で、新点の座標の計算はおしまいです。三角関数について、不安である方はこちらの記事も参考にしてください。

【測量士・測量士補】三角関数(sinθ、cosθ)を感覚的に覚える方法。
【測量士補・測量士】これだけは覚えておきたい。三角関数の公式集。

3. 新点A1における既知点Pの方向角を計算する。

新点が求まったから終わりなんじゃないかって・・・ごめんなさい。もう少しだけ続きます。

上記の例では、既知点間の方向角が与えられていましたが、実際は下の例のように新点間を順々に結合していき、もう一つの既知点まで観測する路線を組みます(特に下の例は単路線といいます)。新点の座標が一つ求まったら、この座標、方向角を用いて順々に後続の新点座標を求めます。

次のステップは、点A1における新点A2の水平角θ’1を観測し、方向角θ’2を求めて新点A2の座標を求めます。θ’2を求めるには、新点A1における既知点Pの方向角θ’3が必要です。そこで、最後に今まで求めた角度を使って、θ’3を表します。

ここで、下図のようにPA1の線を少し延長してみましょう。点A1にθ2の角度が現れます。ここでθ2とθ’3の関係についてよくみると、θ’3は、θ2に180°加えた角度になることがわかります。すなわち、

A1におけるPの方向角θ’3PにおけるA1の方向角θ2 + 180°

と計算することができます。あとは順々に上記のステップ1~3を繰り返して新点座標を順次求めることができます。

以上、基準点測量における座標の計算手順についてでした。慣れが必要ですので、問題を解いて練習しましょう。

4. 実際の試験問題について

【測量士補 過去問解答】 平成30年(2018) No.6

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