レベルの視準線を点検するために,図のようにA及びBの位置で観測を行い,表に示す結果を得た。この結果からレベルの視準線を調整するとき,B の位置において標尺Ⅱの読定値を幾らに調整すればよいか。最も近いものを次の中から選べ。
レベルの位置 | 標尺Ⅰ | 標尺Ⅱ |
A | 1.2081m | 1.1201m |
B | 1.2859m | 1.2201m |
解答

上図は視準線点検のレベルと標尺の位置関係。以下の手順により、視準線の点検を行う。
(1)レベルAより、ⅠとⅡの高低差を求める。
視準しているレベルは、1m当たり⊿sの誤差が生じるとする。レベルAの観測より、ⅠとⅡの高低差を求めると
⊿H=(1.2081 + 15⊿s)-(1.1201 + 15⊿s)
=1.2081 - 1.1201 = 0.088 (m)
レベルAから標尺ⅠとⅡの距離が同じであるため、レベルの誤差が消去される。
(2)(1)で求めた高低差を利用して、視準線の誤差を求める
次にレベルBより、標尺ⅠとⅡの高低差を求め、(1)と比較する。レベルBより高低差を求めると
⊿H=(1.2859 + 3⊿s)-(1.2201 + 33⊿s)
= 0.0658 - 30⊿s = 0.088(m)
上記の方程式より、⊿sを求めると
⊿s= (0.88-0.0658) ÷(-30)= -0.00074(m)
よって、誤差分を考慮してレベルBから観測した標尺Ⅱの読定値は
1.2201 + 33 ×(-0.00074)=1.19568
≒1.1957(m)(答)
解答のポイント
1m当たりの誤差を文字で置いて考えることがおすすめです。公式等参考書で紹介されているかもしれませんが、速攻で忘れます。
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