次のa~dの文は,公共測量における 1 級水準測量の観測について述べたものである。ア ~ エ を埋めよ。
解答・解説
a.レベルと標尺との距離は,最大 ア 50m を標準とした。
b.標尺目盛の読定単位は イ 0.1mm を標準とした。
項目/区分 | 1級水準測量 | 2級水準測量 | 3級水準測量 | 4級水準測量 | 簡易水準測量 |
視準距離 | 最大50m | 最大60m | 最大70m | 最大70m | 最大80m |
読定単位 | 0.1mm | 1mm | 1mm | 1mm | 1mm |
c.三脚の沈下による誤差を小さくするため, ウ 後視→前視→前視→後視 の順に標尺を読み取った。
<三脚沈下誤差の軽減>
一定の割合で三脚が沈下していると想定するとき、上記の順番で視準することで誤差を相殺できる。
(例)-0.1mm/秒で沈下しているとき、5秒ごとに各測点を視準する場合
観測時間 | 視準 | B.S | F.S | 高低差 |
0秒 | Ⅰ | a | ||
5秒 | b-0.5(mm) | a-(b-0.5) →(a-b)+0.5 |
||
10秒 | Ⅱ | b-1.0(mm) | ||
15秒 | a-1.5(mm) | (a-1.5)-(b-1.0) →(a-b)-0.5 |
||
合計 | 2a-1.5 | 2b-1.5 | 2(a-b)/2 →(a-b) |
沈下の中、後視→前視を観測すると、高低差が0.5㎜高く測定される。この誤差を2回目の視準で前視→後視で観測し、1回目と2回目の高低差を平均することで相殺できる。(この説明は、管理人の考えであり、準則や参考書に説明ないので、取り扱いは注意すること)
d.地表面付近での光路の屈折により生じる誤差を小さくするため,傾斜地において視準距離を短くし,標尺 エ 下方 での視準を避けた。
<屈折誤差(レフラクション誤差)>

地表近くでは、大気密度が高いため、光が上方に屈折する。よって、1級水準測量では、標尺の下方20cm以下は読定しない。
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R4年度 測量士 過去問解答
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