【測量士 過去問解答】令和3年(2021)No.8

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 基準点 A、B 間の距離を測定しようとしたところ、A、B間に障害物があり視通が取れなかったため、図に示すように、それぞれ偏心点a、bに偏心して観測を行い、表の結果を得た。基準点 A、B間の基準面上の距離 S は幾らか。ただし、距離はすべて基準面上の距離に補正されているものとする。

\(S_{e}\) 1.487.228m
\(e_{A}\) 41.298m
\(\alpha\) 315°00’00″
\(e_{B}\) 32.383m
\(\beta\) 90°00′00″

解答

 相互偏心の公式(後述)に当てはめれば、答えを導くことができる。しかし、特段覚えるような公式ではないので、三角形の性質を用い、以下のように筋道立てて解いていく。

(1)基準点Aより、辺abに対し垂線を引き、Lの長さを求める。

 (解説しやすいように図を回転させている)

 上図のように、補助線を引きLの長さを求める。aPの長さが\(e_{A}\cos45°\)より、

$$L=S_{e}-e_{A}\cos45°-(e_{B}\cos90°)$$

(2)基準点Aから辺Bbに対し垂線を引き、Mの長さを求める。

 さらに、上図のように垂線を引き、BQ(M)の長さを求める。AP(=Qb)の長さが\(e_{A}\sin45°\)より

$$M=e_{B}-e_{A}\sin45°$$

(3)三角形AQBに着目し、Sの長さを求める。

 三角形AQBは直角三角形となる。よって、三平方の定理よりSの長さは、

 \begin{align}S^{2}=L^{2}+M^{2}&=(S_{e}-e_{A}\cos45°)^{2}+(e_{B}-e_{A}\sin45°)^{2}\\
&=(1487.228-29.202)^{2}+(32.383-29.202)^{2}\\
&=1458.026^{2}+3.181^{2}=2,125,849.94\end{align}

よって、Sの長さは

$$S=\sqrt{2,125,849.94}$$

選択肢の中で最も近いのは、1,458.029m(=\(\sqrt{2,125,849.351}\))mとなる。

相互偏心の公式

 問題と同様に、基準点A,Bを相互偏心し、偏心点a,bを設ける。\(S_{e}\)が既知であれば、Sは以下の公式で求められる。

$$S=\sqrt{(S_{e}-e_{A}\cos\alpha-e_{B}\cos\beta)^{2}+(e_{A}\sin\alpha+e_{B}\sin\beta)^{2}}$$

 ただし、本式を丸暗記するのは厳しいため、解答のように順序だてて導く手法がお勧めである。

R3年度 測量士 過去問解答

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No.17No.18No.19No.20No.21No.22No.23No.24
No.25No.26No.27No.28択一総評 記述総評  
2-C-12-C-42-D-2,35-A-35-B5-C-15-D-3,4

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