公共測量により,新設する道路の線形決定をすることとなった。新設する道路の形状は、図に示すように,クロソイド曲線による緩和曲線と円曲線を組合せたものである。
点 A,D 及び G はクロソイド曲線始点,点 B,C,E 及び F はクロソイド曲線終点,曲線B ~ C 及び曲線 E ~ F は円曲線である。次の各問に答えよ。
ただし,円曲線半径 R,クロソイドパラメータ P,交角 I はいずれも同じとし,R = 200 m,P = 180 m,I = 90°とする。また,円周率 r = 3.142 とする。

問B- 1 .図において,点 B における接線角 x を,ラジアン単位で小数第 4 位を四捨五入し,小数第 3 位まで求め,解答欄に記せ。
問B- 2 .図において,曲線 A ~ B 及び曲線 B ~ C の路線長を,m 単位で小数第 1位を四捨五入し,整数で求め,それぞれ解答欄に記せ。
問B- 3 .図において,新設する道路 A ~ G における路線長と曲率の関係を表すグラフを,図の例示に倣って解答欄に図示せよ。図中には A から G までの全ての点を示し,縦軸及び横軸にそれぞれの点に該当する曲率及び路線長の数値を記入するものとする。
ただし,曲率(縦軸)は,A から G に向かって右回りを正,左回りを負とし,1/m 単位で小数第 4 位を四捨五入し,小数第 3 位まで記入するものとする。また,路線長(横軸)は,問B- 2 で求めた値を使用し,m 単位で整数で記入するものとする。
解答
5-B-1.解答
クロソイド曲線は、\(P^{2}=R\times{L}\)の関係があるので、
$$L=\frac{180^{2}}{200}=162$$
接線角τは、R、Lを用いて\(\tau=\frac{L}{2R}\)で求められるので、
$$\tau=\frac{162}{2\times200}=0.405$$
よって、接線角τは0.405ラジアン
5-B-2.解答
曲線A~Bの路線長は、5-B-1の解答より162m
円弧BCの中心角は、\(\theta=I-2\tau\)なので、(1)の解答、I=90°=1/2πラジアンより
$$\theta=\frac{\pi}{2}-2\tau=3.142\times{\frac{1}{2}}-2\times0.405=0.761$$
よって、曲線B~Cの路線長は
$$CL=200\times{0.761}=152.2$$
以上より、曲線B~Cの路線長152m
5-B-3.解答
5-2-Bより、Aからの距離をそれぞれ求める。
A~B:162m
B~C:162+152=314m
C~D:314+162=476m
D~E:476+162=638m
E~F:638+152=790m
F~G:790+162=952m
曲率1/R=1/200=0.005であるので、上記の距離と曲率を用いて曲率図を作成する。下記の通りになる。

参考ページ
【測量士】緩和曲線(クロソイド)の基礎知識①:緩和曲線とハンドルの動き
【測量士】緩和曲線(クロソイド)の基礎知識②:曲率とクロソイド基本式
【測量士】緩和曲線(クロソイド)の基礎知識③:クロソイドの構成要素をまとめてみた。
【測量士】緩和曲線(クロソイド)の基礎知識④:基本型クロソイドの構成要素と覚えておくべき公式をまとめてみた。
【測量士 記述式解答】令和2年(2020)5-A:クロソイド曲線に関する問題
【測量士 記述式解答】令和3年(2021)5-B クロソイド曲線
R4年度 測量士 過去問解答
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