表は、公共測量により設置された4級基準点から図のように三角形の頂点に当たる地点A、B、Cをトータルステーションにより測量した結果を示している。地点 A、B、C で囲まれた三角形の土地の面積は幾らか。
地点 | 方向角 | 平面距離 |
A | 75°00'00″ | 48.00 m |
B | 105°00′00″ | 32.00 m |
C | 105°00′00″ | 23.00 m |

1.解答
① A~Cの座標を求める
上図より、A~Cの座標を求めると以下のようになる。なお、sin105°=sin75°、cos105°=-cos75°として取り扱う。

② 座標法により面積を求める
座標法によって求めるのが効率的である。
座標法の公式は以下のように定められている。
$$S= \frac{1}{2}\times\sum_{i=1}^{n}X_i(Y_{i+1}-Y_{i-1})$$
上記の式を、今回のケースに当てはめると以下の表のようになる
点 | X座標 | Y座標 | Yi+1 - Yi-1 | Xi(Yi+1 - Yi-1) |
A | 48cos75° | 48sin75° | 32sin75°-23sin75° | 48cos75°×9sin75° |
B | -32cos75° | 32sin75° | 23sin75°-48sin75° | 32cos75°×25sin75° |
C | -23cos75° | 23sin75° | 48sin75°-32sin75° | -23cos75°×16sin75° |
合計(1/2) | 432sin75°cos75° |
ここで、2sinθcosθ=sin2θより、432sin75°cos75°=216sin150°
sin150°=sin30°=0.5より、△ABCは108.000m2(答)
2. 解答のポイント
本問題は、A~Cの座標を求めてから面積計算することになるが、A~Cの座標は、解答の通り計算する必要はない。のちの座標法により、sin、cosがまとめられて計算しやすい仕組みになっている。2倍角の公式を利用すれば、さらに計算が簡略化され、ミスも防ぐことができる。
3. 参考ページ
【測量士・測量士補 解説】三角関数(sinθ、cosθ)を感覚的に覚える方法。
【測量士補・測量士】これだけは覚えておきたい。三角関数の公式集。
【測量士・測量士補】多角測量の原理①:新点を定める要素
【測量士・測量士補】多角測量の原理②:新点座標の計算
【測量士・測量士補】座標法公式の導き方・考え方
4.過去問類題
【測量士補 過去問解答】 平成29年度(2017) No.27
R3年度 測量士補 過去問解答
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